コーチングで起業を目指す40代・50代の方やビジネスコーチとして活躍したい方、コーチングを活用してスキルアップを行いたい方のためのサイトです。

ビジネスサクセスコーチング®カレッジ/オンラインスクール【GOAL SHIFT®】

競争優位を実現する
ファイブ・ウェイ・ポジショニング戦略

競争優位を実現するファイブ・ウェイ・ポジショニング戦略

フレッド・クロフォード/ライアン・マシューズ著
星野佳路監修
株式会社イースト・プレス 2015年

起業のため、会社として業績を上げるためには圧倒的得意性を活かしてブランディングするという言葉があります。では何が圧倒的であれば顧客は満足してくれるのでしょうか? 何か一つだけが圧倒的であればいいのでしょうか? 何に注力すればいいのでしょうか? この本はその戦略を明快に示唆してくれるのです。

 

マーケティングの神様と言われるフィリップ・コトラーも注目すべき理論だと述べ、星野リゾートの社長星野桂路氏も「この本は私の教科書です」とおっしゃいます。

 

「ファイブ・ウェイ・ポジショニング戦略」とは、すべてのビジネスに関わる5つの要素を上げ、どの分野にどのくらいの注力をするのかを説いています。その5つの要素とは「価格」「サービス」「アクセス」「商品」「経験価値」です。

 

消費者が判断するのは企業の総合点だとして、企業が注力する度合いを5点満点で点数化されています。

 

第1位の要素を5点
市場支配=消費者がよそで買うことを拒絶する、市場を支配できているレベル

 

第2位の要素で4点
差別化=企業がその要素を使って、自社の商品やサービスを好むよう消費者を説得したいと考え、差別化に成功しているレベル

 

残り3つの要素を3点
業界水準=企業が1つの要素によって市場競争にのりだし、消費者に受容される最低水準をクリアしているレベル

 

このバランスが大切だと説いています。

 

つまり業界水準を下回るものがあっては顧客の信用は得られないということを示しています。

 

日本では10年前に出版され、アメリカではその以前より取り上げられていた理論なので、優に15年以上の時が流れていますが、この5つの要素は商売の歴史が始まって以来変わっていません。つまりこの要素を元に時代に適した判断をすればいいと思うのです。

 

私もオンラインスクールでコーチングカレッジを運営していますが、これを「アクセス」という要素で考えれば「家から5秒でカレッジ到着!」ということになります。
数年前まで対面で講座をしていた時代から考えれば、比べようのない圧倒的な価値となりました。しかしこれはオンラインで仕事をしている他社と比べても同じ。だからこそ他の4要素で勝負することが大切ですね。(ちなみに本書ではアクセスの意味は「移動しやすさ」だけを示しているのではありません。)

 

大企業が事例として本には出てきますが、起業を目指す方のパーソナルブランディングの参考になる点が非常に多いのです。むしろフリーランスだからこそ5点がどの分野かを極めていくことこそが重要だと思います。会社員としてこれからビジネスを始めようとしている人、既にしている人もパーソナルブランディングとして再度、現時点の自分自身をみて、未来を構築することに活かして欲しいと思います。